カーナビ地図ディスクの海賊版…2層式の普及で

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警視庁は12日、ゼンリンが製造しているカーナビ用の地図ディスクを記録型DVDへコピーし、インターネットオークションを使ってこれらを違法に販売していたとして、東京都町田市内に在住する35歳の男を著作権法違反の現行犯で逮捕した。

警視庁・五日市署によると、著作権法違反容疑で逮捕されたのは、町田市内に在住する35歳の男。

この男はゼンリンが製造するカーナビゲーション用の地図データソフト『ナビソフトドライブマップDVD全国版4』を2層式の記録型DVD1枚を使って無断で複製。これをインターネットオークションに出品し、落札者に対して正規の販売価格(2万5000円)よりも、安価(7500円)で販売していた疑いがもたれている。

男は今年1月ごろからネットオークションで複製地図ディスクを販売していたが、4月中旬にゼンリンの社員がこれを発見して落札。五日市署に相談したことから容疑が発覚した。

警察で内偵捜査を行ったところ、男が自らディスクの複製し、これらを販売していると確証を得たことから、男に対する任意の聴取と家宅捜索を実施。この結果、封筒に入れて発想直前のディスクを自宅内で発見したため、著作権法違反での現行犯逮捕に踏み切った。

家宅捜索の結果、男の自宅からは複製されたディスクや、顧客リストなどを発見。今年1月から4月までの3カ月間に約70枚の複製ディスクを販売していたことも判明している。

警察の事情聴取に対し、男は「借金を返済するため、海賊版を販売した」と容疑を大筋で認めているという。

こうした複製ディスクの販売については、CD-ROM原版を元に複製することが常だった。地図データ用のDVD-ROMは総容量が9.4GBと膨大であり、片面1層式(総容量4.7GB)のディスクには収まらないことから、これまでは複製品が作られることは少なかった。

だが、片面2層に記録するDVDドライブや、2層式のディスクが安価に入手できるようになったことから、今後はこうしたデータディスクの複製が増えていく可能性も高く、警察ではインターネットオークションの監視を強化していく方針だ。

《石田真一》

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