盗難防止にイモビライザー義務づけへ

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1日に平均470台の車が盗まれ、年間で17万台もの自動車盗難被害があるカナダで、運輸大臣が「2007年9月1日からカナダで販売されるすべてのクルマにイモビライザー設置を義務づける」という法案を発表した。

現在カナダでの新車のイモビライザー設置率は60%で、警察によると盗難防止に効果が認められている、という。

盗難はクルマの被害だけではなく、逃走中の事故での被害にも結びつく事が多く、カナダではこうした盗難防止策の義務づけを模索して来た。

しかし、カナダの保険会社協会では、今回の法案が「メーカーは基準が厳しいカナダ製のデバイスと、基準が甘いヨーロッパ製のデバイスから選べるようになっている」と不満を示している。

というのも、カナダ製のものはトランスポンダーがキーに埋め込まれており、キーを差し込まない限りクルマはスタートしない。ホットワイヤーが不可能だ。

一方ヨーロッパ製のものは盗難防止デバイスをリモートコントロールでイモビライザーに転換する、というシステムで、オーナーがこの操作を忘れた場合、イモビライザーをバイパスすることができるという。

しかしおよそ350カナダドル(約3万円)でカナダ基準のイモビライザーを後付けすることも出来、結果的に保険料は下がる、と見られている。

ただし、カナダ製デバイスであっても、キーそのものが盗まれたりカージャック被害の場合は防ぎようがなく、自動車盗難との戦いはまだまだ続きそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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