神奈川県警は23日、地元の消防団が使用している資材置き場周辺に建築用の釘を大量にばら撒き、消防車のタイヤをパンクさせようとしたとして、近くに住む39歳の男を威力業務妨害の現行犯で逮捕した。
男は嫌がらせ目的で犯行に及んだことを大筋で認めている。
神奈川県警・戸塚署によると、事件が起きたのは23日の午前3時10分ごろ。同署の地域課員が横浜市戸塚区上倉田付近の市道をパトロールしていたところ、近くにある地元消防団の資材置き場付近で不審な行動をしている男を発見した。
男は隠し持っていた大量の釘を地面にばら撒いている最中で、警察官の姿を目撃したため、一時は逃走する構えも見せたが、すぐに捕まり、威力業務妨害の現行犯で逮捕された。
釘は後に全量が回収されたが、長さ約2.5cmのものが300本ほど撒かれていた。
この資材置き場には小型の消防車も格納されているが、昨年10月ごろから「サイレンがうるさい」、「警報を鳴らすな」など、付近住民の総意であるように記したビラが数回貼られていた。
これらは消防団の団員が剥がしていたが、その直後から消防車のパンクを狙ったと思われる釘のばら撒きが始まり、その回数は確認しただけで10回以上。撒かれた釘の合計本数は2000本を超え、徐々にエスカレートしていたという。
逮捕された男は、警察の取り調べに対して「釘撒きは自分がやった。サイレンの音を聞くとイライラした」などと供述しているという。