宮城県警は18日、警察官を挑発する目的で虚偽の110番通報を行っていたとして、利府町内に在住する少年3人を軽犯罪法違反容疑で書類送検する方針であることを明らかにした。3人は容疑事実を全面的に認めている。
宮城県警・塩釜署によると、軽犯罪法違反(虚偽申告)容疑で書類送検されるのは、利府町内に在住する16−17歳の少年3人。
この3人は2004年12月4日の午前2時20分ごろ、利府町菅谷台付近のスーパーマーケット近くに設置された公衆電話から「原付バイクに乗った3人組の男たちに恐喝され、現金6500円を奪われた」と、虚偽内容を申告する110番通報を行った疑いが持たれている。
通報を受け、最寄りにある交番などから警官8人がパトカー4台に分乗して現場に急行。3人はパトカーが到着したことを確認すると、犯人を装って逃走した。
パトカーの警察官には虚偽通報の認識がないため、逃走している3人を容疑者として追跡を開始。3人はパトカーが入ることのできない路地を逃げたり、蛇行しながら手招きするなど、数分間に渡って挑発した。
しかし、逃走の途中で1人が運転を誤って転倒。追跡していた警官はこの少年を容疑者の1人として身柄を確保した。
しかし後の事情聴取の際に「現金を脅し取られたのは嘘」、「警官をからかう目的で通報した」などと、虚偽通報の事実を認め、現場から逃走していた2人についても自供。警察ではこの供述を基に残る2人も検挙している。
犯行に使われた原付バイク3台のうち、2台は盗難されたものである可能性も高いことから、窃盗容疑について引き続き調べを進めるとともに、3人を軽犯罪法違反容疑で書類送検することを決めた。
警察では「パトカーから逃げるスリルを味わう目的で虚偽の通報を行っており、極めて悪質。同様の犯行は今後も起こる可能性があり、再発防止を狙って厳しく対処することにした」とコメントしている。