●革新と成功はスカイラインから
同社がモジュール生産に、取り組んだのは、01年6月に全面改良した『スカイライン』(栃木工場)から。94年に「NPW(日産生産方式)」と命名した独自の同期化生産方式の高度化に取り組んできたが、モジュールにより、生産システムをさらに進化できると判断したからだ。
コックピットをカルソニックカンセイに発注するなど、当初は実験的な取り組みだった。だが、「ラインを太く短くでき、追加車種の立ち上げ期間も短縮できるなど、さまざまな利点が多く出てきた」と生産担当の高橋忠生副社長は振り返る。
早速、02年に全面改良した『マーチ』(追浜工場)でも展開、それ以降立ち上げる新モデルはすべてモジュール方式の採用を基本としていった。
日産でモジュール生産が最も進んでいる栃木工場の場合だと、サプライヤー8社が15部品を同工場内で生産し供給している。混流ラインに新たな車種を追加する場合の立ち上げ期間は1.5カ月と従来の半分に短縮されており、今後の集中的な車種立ち上げの武器となる。車種追加に伴う投資額も、モジュールをサプライヤーに発注するなどにより半減できるという。
●成否握るモジュール生産方式
●日産モジュール方式はここが違う
●革新と成功はスカイラインから
●ブラックボックス化から系列化