日産『ラフェスタ』(2日発表・発売)のトランスミッションは無段変速機エクストロニックCVTの1本のみ。
CVTは変速ショックがなくスムーズというメリットの一方で、油圧を食って実際の効率はそれほど高くない、重い、高価といった欠点があった。ラフェスタのCVTは、それらの欠点を大きく改善したという。
「まずは機構全体を徹底的に見直し、フリクションロスを30%低減しました。また、制御の緻密化、ソレノイドの精度向上などで、CVTを作動させるのに必要な油圧を減らし、エンジンのパワーロスを最小限に抑えました。さらに変速幅を12%拡大し、エンジンの効率のいい変速比を維持するようにしています。重量は同等スペックの5速AT並みに削減しました」(AT・CVT開発グループ・鈴木明人氏)。
新開発の「MR20DE」型2.0リットル直4エンジンの採用とあいまって、ラフェスタの燃費効率はライバルのトヨタ『ウィッシュ』、ホンダ『ストリーム』などのライバルをしのぐと日産は主張している。
ガソリン価格の高騰が財布にダメージを与える昨今、経済性でもユーザーの心を捉えようという構えだ。