IRI-CTレスポンス特約記者の神尾寿氏が10月に上梓した『自動車ITS革命!』の出版記念セミナーが11月30日(火)に東京都港区の明治記念館で行なわれる。
今回のセミナーの注目ポイントは、『自動車ITS革命!』に書ききれなかった部分(これが面白い!)や、今秋に行なわれたITS世界会議名古屋の取材内容、最新市販ITS装備の試乗評価などである。
書評のときも書いたが、神尾氏の視点の特徴はITSを技術からのみ見ないところだ。ITSが技術レベル、コスト、企業戦略、ユーザーの嗜好、ライフスタイルをすべて勘案してどのように普及してゆくのか、どのような形で受け入れられてゆくのかを考察するいわば「サービスとしてのITS」視点が神尾流である。
望む望まないにかかわらずITS関連を職業にしている方たちは、ここ数年は重要な時期である。通信業界、IT業界からの刺客である氏の意見を耳に入れることは大きな刺激になるに違いない。
テーマ:『自動車ITS革命!』 〜クルマとITのクロスオーバーが生み出す新ビジネス〜
講師:神尾 寿 (かみお ひさし)レスポンス特約記者(通信・ITSジャーナリスト)
開催日/時間:2004年11月30日(火)午後2時〜午後5時
会場:明治記念館
申し込みは:RBBビジネスチャンネルよりhttp://www.rbbtoday.com/bch/seminar/2004-11-30-S04421.html
重点講義内容:
ITSが理念だった時代が終わろうとしている。持続性のある発展の「手段」であるITSが、クルマという商品と自動車ビジネスをどう変化させるのか。どのような新ビジネスを生み出すのか。
『自動車ITS革命!』(ダイヤモンド社)の著者が、本に書ききれなかった内容と、著作執筆後の最新情報を大幅に追加。クルマとITがクロスオーバーする新ビジネスについてレポートする。
1.第3世代テレマティクスの要諦
(1)日産、ホンダの「第3世代テレマティクス」を分析
(2)トヨタの第3世代テレマティクス予測
2.第3世代テレマティクスは普及するか
(1)第3世代テレマティクスの争点と重要ポイント
(2)ユーザーは第3世代テレマティクスを受け入れるか
(3)第3世代テレマティクス普及のために 〜筆者からの提言〜
3.市販カーナビに未来はあるか?
(1)市販カーナビビジネスの問題点
(2)市販カーナビ市場は「先細り」か?
(3)AVNの錯誤と危険性
(4)市販カーナビにテレマティクスは必要か?
(5)市販カーナビ、将来に向けた提言
4.カーエンタテイメントの未来
(1)カーエンタテイメントに「通信型コンテンツ」の可能性はあるか
(2)パッケージメディアとテレマティクス連携の可能性
(3)地上波デジタル、モバイル放送、地デジラジオの可能性
5.テレマティクスは世界商品になるのか
(1)商用車テレマティクスの可能性
(2)海外市場に「テレマティクス」の市場はない!?
(3)"地域性"/"情報文化"をどう解釈するか
6.安全ITSはビジネスになるか?
(1)安全ITSの本質と波及効果
(2)"現実的な"安全ITS普及のシナリオ
(3)安全ITSに「新ビジネス」の余地はあるか
7.安全ITSの注目ポイント
(1)車車間通信/路車間通信
(2)DSRCの普及シナリオ
(3)歩行者/二輪車ITSに可能性アリ
8.環境ITSビジネスの可能性
(1)環境のためのITSとは?
(2)環境ITS"ビジネス"のポイント
9.携帯電話キャリアのビジネスを活用せよ
(1)ITS/テレマティクスとリンクするケータイ市場動向
(2)モバイルFelicaの潜在力と可能性
(3)Bluetoothはどうなるか?
(4)ケータイコンテンツとクルマ連携の可能性
(5)通信モジュールビジネス
(6)ケータイの認証/課金システムを使うべきか?
(7)ケータイビジネス活用のポイント
10.ユーザーに受け入れられる「クルマの情報化」とは?
※上記内容は『自動車ITS革命!』およびITS世界会議の取材結果をもとにしたものであり、開催日までの追加取材と業界動向によって内容が追加される可能性があります。