デンソーは、バス車両用に可変容量コンプレッサを搭載したクーラーシステムを開発した。
このシステムは、今年8月に発売した日野の中型バスの『レインボー』シリーズ、いすゞの大型路線バスの『エルガJ』、日産ディーゼル工業の大型路線バス『JP』シリーズ、中型路線バス『RM』シリーズに初めて採用した。
このシステムは、必要な冷房能力に応じてコンプレッサの容量を最適になるよう連続的に変化させる。このため、コンプレッサの動力を最小限に抑え、従来のシステムと比べてバスクーラで使用する燃料消費量を約30%削減でき、車の燃費向上に役立つ。
システムでは、車両が加速している際にクーラーが入ってもコンプレッサ容量を小さくし、コンプレッサへの動力の負荷を低減、エンジン回転数の急激な低下を防止して減速感を感じさせない。連続的にコンプレッサが稼動するため、なめらかな走行ができるほか、冷風の吹き出し温度の変化が少なくなり、快適な空調を実現できる。