スマート『フォーフォー』(6日発表・発売)は、インテリアでも、三菱『コルト』との共通性を感じる部分はない。ダッシュボードは大きく抉られて、軽快感と実用性を両立させるデザインとなっている。
エアコンの噴き出し口やスイッチ、メーターバイザーなどあらゆる所に円形のグラフィックスが採用され、各要素が独立していながらも、バラバラに散らばった印象にならないようなデザインが採用されている。
またダッシュボード上面手前とドアトリムには座席と同じ色がコーディネイトされており、インテリア全体で楽しい雰囲気が演出されている。ちなみにダッシュボードでカラフルなのは乗員に正対する部分だけで、フロントガラスに反射する部分は黒くなっている。
ホンダ『トゥデイ』2代目のような、実用性を損なわずに遊び心を最大限発揮したデザインと言っていいだろう。
しかしいくら「楽しげなデザイン」であっても、スマートはベンツグループの一員。残念ながら楽しく買える価格にはなっていない。スマートブランドのキャラクターも、フォーフォーのデザインも魅力的だが、同クラスの国産車よりも50%近く高価であることを正当化する理由としては不充分に思える。