27日、栃木県宇都宮市内の消防団の車庫で、点検中の消防車が動き出し、これを制止しようとした63歳の消防団員が、道路反対側に設置されたコンクリート壁と消防車の間に挟まれる事故が起きた。
男性は近くの病院に運ばれたが、胸部を強く圧迫したことが原因で間もなく死亡した。警察ではサイドブレーキの掛け方が甘かったものとみている。
栃木県警・宇都宮中央署によると、事故が起きたのは27日の午後5時40分ごろ。宇都宮市松ケ峰2丁目付近にある宇都宮市消防団第4分団の車庫で、点検を行っていた消防車(ポンプ車)がゆっくりと動き出したことに2人の消防団員が気づいた。
2人はクルマの前方に立って、クルマを止めようとしたが、クルマはスロープを下がるにつれて速度を増し、63歳の団員がそのまま消防車に押されて7m先にある道路反対側のコンクリート塀に押し付けられた。
団員は塀と消防車の間に挟まれ、すぐに救助されて近く病院に搬送されたが、胸部を強く圧迫しており、間もなく死亡した。
調べによると、死亡した団員らは暴走した消防車の点検作業を行っており、車庫から消防車を出していた。この間、消防車のエンジンはアイドリングになっていたという。
警察ではサイドブレーキの掛け方が甘く、停止状態を保持できないまま消防車が動き出したものとみて、関係者から事情を聞いている。