三菱自動車工業の取締役に29日就任した安東泰志フェニックス・キャピタル社長は、同日の会見で再生の基本戦略となる三菱の企業DNAの位置づけについて、「再検討すべき」との方針を表明した。
三菱は5月に発表した再建計画で、『パジェロ』『ランサー』を中核としたイメージを企業DNAとして商品開発や企業カラーを追求するとしていた。
しかし、安東取締役はこれまでの従業員へのヒアリングで、こうした方針の真意が必ずしも明確になっていないとし、なお議論の余地があるとした。安東氏はパジェロなどが挙げられていることについて「過去の成功体験に基づくものではないか」と、疑問を呈した。