20日朝、秋田県秋田市で、市中心部を走行していた路線バスの車体と車軸を接続する部分のボルトが破損し、車体が右に20cmほど傾くというトラブルが起きた。バスはその場で走行を中止。乗っていた約30人の乗客にもケガは無かった。
秋田中央交通バス、国土交通省・東北運輸局秋田運輸支局によると、このトラブルが起きたのは20日の午前8時10分ごろ。秋田市中通2丁目付近の県道(通称:広小路)で、JR秋田駅前を出発し、大川反車庫に向かっていた秋田中央交通の路線バスが、駅前バス停から発車した直後に「ガチッ」という金属音とともに、車体が突然右に20cmほど傾いた。
運転手は異常を察知し、ただちに運転を中止。バスを路肩に停止させた。乗客約30人にケガはなく、5分後に出発する後続のバスに全員が乗り換えている。
同社では「車体に重大なトラブルが発生した」と判断。東北運輸局秋田運輸支局に事態を報告するとともに、職員立会いの下で製造メーカーである日野自動車のサービス工場に搬入し、車両のチェックを行った。
その結果、車体と車軸のサスペンションを接続するU字型ボルトが破損しており、これが原因となって車体が傾いたことがわかった。
昨年8月に車検を行った際に金属疲労などの異常は発見されず、月1回のペースで実施している定期点検でも異常はなかった。バスは1991年製造のもので、同社には同型車両を26台保有しているという。
同社では保有26台すべてを対象に緊急点検を行い、同様のトラブルが発生していないかどうかを調べるとともに、破断したボルトをメーカーに送付して原因の調査を依頼するとしている。