三菱自動車工業は30日、東京都港区の本社で臨時株主総会を開き、新任取締役などの承認を得た。総会後の取締役会で会長兼社長兼CEOに就任した岡崎洋一郎氏は本社で記者会見し、策定中の再建計画にからむ新たな資本提携について「将来の可能性はあるものの、いま現在は念頭に置いていない」と述べた。
三菱グループを中心とした資金支援をもとに単独での再建案を策定、当面は他の自動車メーカーとの包括的な提携の模索は除外する考えを表明した。
また、5月下旬に公表する再建策(新中期経営計画)は、(1)事業プラン、(2)資金計画、(3)人材配置と組織—の3本柱で構成すると説明した。
そのうえで、ダイムラークライスラーとともに検討してきた再建案との違いは「ダイムラーはグローバル戦略のなかでの当社の位置付けを検討してきたが、われわれは日本のメーカーである当社が生き延びる道を検討している」とし、主体性をもった再建策になるとの考えを示した。