仙台市交通局は13日、同局に所属するバス運転手が出勤後の点呼でアルコールの残留を指摘されていたことを明らかにした。
昨年6月から今年3月までに6人が、3月下旬から4月上旬に掛けての間にも4人がアルコール残留を指摘されている。
これは仙台市交通局が明らかにしたもの。同局では1998年から路線バスの運転手を対象に、出勤した直後に簡易式のアルコールチェッカーを使用した呼気検査を義務付けている。
同局では出勤前夜の飲酒は服務規程で禁止されていないが、2002年度までの4年間に呼気中の残留アルコールを指摘された運転手は皆無だった。
ところが2003年度は6人が呼気中のアルコール残留をチェッカーによって発見されている。このうち数人は同一の営業所に偏っており、運転手6人だけではなく、運転手を監督する立場にあった営業所長1人も訓戒処分の対象となっている。
同局では「バス運転手としての自覚を持ち、乗務前日の飲酒はなるべく控えるように」との指導を行うように各営業所に対して要請。再発防止に努めようとした。
ところが3月下旬から4月上旬までの間、新たに4人が呼気中のアルコール残留を指摘されていたことが発覚した。
営業所では4人を欠勤扱いとし、バスには乗務させなかったが、4人全員がマイカーで営業所まで出勤。うち2人は簡易検査ながら酒気帯び相当量となる呼気1リットルあたり0.15ミリグラムをオーバーしていた。
同局では「営業所の指導に問題が無かったかどうかを調べる必要がある」と判断。各営業所がどのように点呼を行っているのかなどについて立ち入り調査を行うとしている。
なお、同局では新たにアルコール残留が発覚した4人についても何らかの処分を科す方針で、酒気帯び相当量をオーバーしていたにも関わらずマイカー出勤した2人については「特に厳しい処分を行う」としている。
しかし、警察への告訴については「営業所のアルコールチェッカーは簡易的なもので精度も低いので、これをもって即飲酒運転とみなせるわけでもない」として、特に行う予定は無いとしている。