日立製作所と新神戸電機は、ハイブリッド電気自動車用リチウムイオン二次電池のマーケティング、開発・製造を目的とした合弁会社を2004年度中に設立する検討を開始したと発表した。
地球環境保護を目的にしたハイブリッド自動車や次世代環境自動車の本命とされる燃料電池自動車(FCEV)の開発、製品化が世界規模で進められている。現在、市販化しているハイブリッドカーにはニッケル水素二次電池が主に採用されている。
両社では、エネルギー密度や出力密度が高く、小型・軽量化が可能なリチウムイオン二次電池の需要が高まると見ている。日立と新神戸電機は、リチウムイオン二次電池を共同開発しており、2000年にはハイブリッド自動車用に開発、2003年には電動スクーター用に量産化している。
今後、両社は新会社を設立することで、本格的なリチウムイオン二次電池の需要拡大に向けて、マーケティングから開発・製造まで効率的かつ迅速に展開するとともに、開発リソースの集中、投資の効率化、開発スピードのアップを図ることを検討する。
今秋にも新会社にパイロットラインを敷設し、先行量産品の供給力を向上する計画で、新会社の概要は今後、両社で検討していく。