縁起が悪い---タクシー運転手がコンビニ店長を脅迫

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宮城県警は15日、コンビニエンスストアの店長を脅迫し、現金3万円の支払いを要求した32歳のタクシー運転手を恐喝未遂の現行犯で14日に逮捕していたことを明らかにした。男は容疑を大筋で認めているという。

宮城県警・仙台中央署の調べによると、発端となるトラブルは今月13日に発生している。同日の午後9時20分ごろ、仙台市青葉区内にあるコンビニエンスストアを訪れた32歳のタクシー運転手の男が、この店のアルバイト店員の女性に対し、釣り銭用の1万円札を1000円札10枚に両替するように依頼した。

通常この店では買い物なしの両替には応じていないが、この店をよく利用するタクシー会社の乗務員だったこともあり、店員はこれに応じたが、両替された札を受け取った男は「向きが揃っていない札を俺に渡すな」と難癖を付けた。

男は店長を呼ぶように要求。慌てて出てきた店長に対しては「向きがバラバラのまま渡されると縁起が悪い。今夜はこれが気になってむしゃくしゃして仕事を続けられない。今日1日の売り上げにあたる3万円を補填しろ」と要求した。

男は「明日、太白区内のショッピングセンターにカネを持ってこい」と要求し、そのまま立ち去った。店長は警察に経緯を報告。警察では恐喝事件として扱い、現金の受け渡し場所に指定されたショッピングセンターに多数の捜査員を配置した。

男は指定した時間に現れ、店長に現金を求めたところで捜査員に取り押さえられ、恐喝未遂の現行犯で逮捕されている。

調べに対して男は容疑を大筋で認めているが、渡された札の向きを指摘したことについては悪びれた様子も無く、「縁起が悪いことをされて腹が立った」と話しているという。

警察では「縁起を担ぐ運転手は多いと聞くが、こういうことで恐喝に至るケースはたぶん前例がない」と供述している。警察では男がこれ以外にも類似の事件を起こしている可能性があるとして、男を厳しく追及する方針だ。

《石田真一》

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