盗難車の密輸出と北朝鮮工作船がつながった?

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福岡県警、長野県警、警視庁の合同捜査本部は7日、盗品と知りながら買い付けたクルマを朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に向けて密輸出しようとしていた韓国籍を持つ57歳の男を盗品等有償譲り受け容疑で逮捕した。

この男が使用していたとされるプリペイド式の携帯電話には、2001年12月に鹿児島・奄美大島沖で発生した北朝鮮工作船沈没事件の際、工作員が使用していた携帯電話から着信を受けていたという記録が確認されており、今後はこの点においても厳しく追及するとしている。

これは福岡県警、長野県警、警視庁の合同捜査本部が明らかにしたもの。逮捕された男は知人の暴力団員を通し、自動車窃盗グループが盗み出したクルマを安価で買い付け、北朝鮮に向けて輸出しようとした疑いがもたれている。

男は窃盗グループが手配してきた乗用車8台(時価2150万円相当)を盗品と知った上で、1台あたり100万円で購入するという契約を暴力団員と取り付けた。

2001年5月に男は盗難車の引渡しを受け、福岡県新宮町にある輸出入貨物用保税蔵置場に搬入させた際、暴力団員に対して代金の一部である400万円を支払い、輸出する準備に入った。

しかし、門司税関がこれらが盗難車であることを見抜き、輸出を差し止めたため、盗難車の密輸出は未然に食い止められた。

ところが、盗難車密輸と思われたこの事件は2002年9月、意外な方向へと向かった。2001年12月に鹿児島県奄美沖で沈没した北朝鮮の工作船の乗員が所持していたとみられる携帯電話から、今回逮捕される男の携帯電話に対し、複数回の発信記録があったことが判明したのだ。

男は親族名義やプリペイド式の携帯電話など、複数の電話機を使い分けていたとみられるが、このうち2つに対し発信が確認されている。

工作船が日本沿岸に現れた目的は薬物の密輸入が目的とみられていたが、連絡を取り合っていた者の中に、盗難車の密輸出ブローカーがいたということにもなる。

警察では男を厳しく追及し、盗難車の入手ルートなどを調べるとともに、北朝鮮工作船の乗員とどのようなやり取りをしていたかについても調べを進める方針だ。
《石田真一》

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