警視庁は3日、レンタカーを使用して故意に交通事故を起こし、休業損害を中心とした保険金を騙し取っていたとして5人の男を詐欺容疑で逮捕した。確認されているだけで29件、総額約1億2000万円の被害を出したと見られている。
警視庁・交通捜査課によると、今回逮捕されたのは40歳の男を筆頭とする5人の詐欺グループ。このうち主犯格の男ら2人は別の詐欺容疑ですでに逮捕・起訴されており、今回が再逮捕。残る3人は初めての逮捕となる。
調べによるとこの5人は1993年ごろから、自分たちの所有する軽自動車に、レンタカーを追突させるという手口で保険金を騙し取っていた疑いが持たれている。当初は年に2回程度、小規模に行っていたとみられるが、2002年ごろからは短期間に犯行を繰り返すようになった。
いずれのケースでも事故によって負傷し、休業を余儀なくされたとして休業損害を中心に騙し取るという手口で保険金を騙し取っており、高額収入を装うため、架空の会社を用意していた。
主犯格の男は「何度もやっていると容易に発覚してしまう」としていたが、周囲の者が同様の犯行を短期間に繰り返していたことで保険会社が疑念を抱き、警察に通報したことで事件が発覚したという。
警察ではこのグループのメンバーが関わった事件は他にもある可能性が高いとして、逮捕した5人を厳しく追及し、余罪についても調べを進める方針だ。