次期ゴルフをベースとしたフォルクスワーゲンのミニバン『ゴルフトゥーラン』(16日発表)。4390mmという短い全長の中に3列シートを採用し、7名乗車を可能としている優れたパッケージングが最大のウリだ。
サードシートは分割で可倒することが可能。そして脱着可能なセカンドシートとのアレンジ次第で、ラゲッジ容積は121リットルから最大1913リットルまで変化する。
しかしながら、その目玉ともいえる3列目のシートはドイツ本国ではオプション扱いになっている。
「日本導入あたりユーザーの動向を調べたところ日本では、たとえ使わなくても3列シート車を求める傾向が強く、サードシートを標準装備としました」と、フォルクスワーゲングループジャパン、マーケットプランニング部の鈴木理恵氏は説明する。
「また、サードシートを標準装備とすることで、“フォルクスワーゲン初のコンパクトミニバン”を訴求するという販売戦略も強みを増すと思います」
実際、国産車では1.5リットルクラスのクルマでも3列シート車の人気は高い。サードシートを標準装備することで、正々堂々とミニバンとして売ることができるメリットは大きいに違いない。
だがドイツで『トゥーラン』は2列シートがメインということもあり、『ゴルフワゴン』の後継になるというウワサもある。日本ではゴルフワゴンの人気も高いだけに両刃の剣にならないことを願いたい。