フォード欧州の社長を昨年8月に辞めたマーティン・リーチ氏が、フォードを訴えていた裁判で、米ミシガン州の裁判所は、「同氏が辞任したのではなく、解任された」という、同氏の主張を支持する命令を出した。
フォードの役員は、退職後9カ月間はライバル会社への転職を禁止する契約を結んでいるが、これは自ら「辞任」した場合にのみ適用されるもので、「解任」された場合には、適用されない。そして、同裁判所は、リーチ氏の辞任の経緯を調べた結果、「辞任」ではなく「解任」と認定した。
フォードは、昨年8月に、「リーチ氏が辞任した」とのニュースリリースを出しているが、この情報を裏付ける根拠は無い、と裁判所に認定された。リーチ氏は、ライバル会社のフィアット・オートに転職した際の給料や慰謝料あわせて6000万ユーロ(77億円)の損害賠償を求めているが、これについての判断は、まだ出されていない。