神奈川県警は26日、軽油の代わりに灯油を燃料として入れたダンプトラックを使用し、軽油引取税約3400万円を脱税していたとして、68歳の男を地方税法違反(脱脱)容疑で逮捕した。脱税した額はおよそ8000万円相当とみられている。
神奈川県警・生活経済課の調べによると、今回逮捕されたのは大和市内で砂利運搬業を営む68歳の男。
この男は2000年1月から2001年12月までの2年間、燃料代を節約する目的で軽油の代わりに灯油を燃料として使用したダンプトラック35台を走らせた疑いがもたれている。2年間に使用された石油の量は約1000キロリットルで、同量の軽油に含まれている引取税およそ3400万円が脱税分となった。
ディーゼル車は灯油でも走ることができるものの、著しく燃費は低下し、エンジンの負担も大きくなる。黒煙を盛大に吹き上げ、NOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)を大量に放出するなど、環境にも悪影響を与えることが知られている。
男は警察の取り調べに対し、「数千万円の借金があり、1リットル70円が40円で済むと聞いて飛びついてしまった」などと話しているという。