30日午前、栃木県黒磯市内で走行中のクルマと熊が衝突し、クルマが小破するという事故が起きた。前日の29日にも現場近くで同様の事故が発生しており、警察ではドライバーに対して注意を呼びかけている。
栃木県警・黒磯署の調べによると、事故は30日の午前10時50分ごろに起きたという。黒磯市百村付近の県道を走っていた67歳男性運転の乗用車が、道路脇から車道に飛び出してきた体長1mあまりの熊と衝突した。
熊は衝突後、山林に向かって逃走していった。クルマに乗っていた4人にケガは無かったが、クルマは前部バンパーが変形し、右側ヘッドライドが破損するなど小破している。
また、前夜(29日深夜)には、300mほど離れた場所で20歳の女性が運転する軽自動車が熊と衝突する事故も発生している。
栃木県警では、冬眠を前にエサを多く食べようとするツキノワグマが山間部から市街に下りてきていると分析しており、24時間以内に2度の事故が隣接した場所で起きていることから、周辺住民に対しては熊に注意するように呼びかけている。
ドライバーに対しても「熊と衝突しても、慌ててすぐに外へ出ず、クルマに乗ったまま退避するなどして安全を確保してほしい」と注意している。