エクステリアデザインが注目を浴びる新型『オデッセイ』だが、低い全高を実現するためにフロントガラスは思い切り傾斜させている。そのためにインパネ形状も、今までにない独特な形状になっている。
通常はフロントガラスが傾斜していると、インパネの奥行きが大きくなり間延びしてしまうが、新型オデッセイではメーター類を比較的に奥に配置することで、これを払拭している。
インテリアを開発した栗田昇氏は「インパネの奥にメータ類を配置することは、運転中の視線移動を少なくすることができ、なおかつ開放感も得ることができるので効果的な手段です。同じ理由からナビの画面も同様に、中央の少し奥に配置されています」と語る。
「ただし、ナビをインパネの奥に配置してしまうと、操作する際に手が届きにくくなってしまうので、操作系をまとめたプログレッシブコマンダーを、シフト横の手が届きやすい位置に配置しました。プログレッシブコマンダーはジョイスティックとダイヤル式のホイールが組み合わされたものなので、手元を見ずに画面を見ながら操作が可能です」
「インパネは複雑な3段構成になっていて、開発中は庭のある茶室のようだと表現されていました。空間と使い勝手を上手くバランスさせることができた、形状に仕上がったと思っています。インパネの素材には、木目調やアルミ調のパネル、本革といった、あえて数多くのマテリアルを組み合わせることで、先進的なイメージを演出しています」
エクステリアの奇抜さが目立つ新型オデッセイだが、インテリアの造形にも見逃すことのできないポイントが、散りばめられている。