「早く行け」と言われて腹が立ったから---ひき逃げ理由

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京都府警は6日、ノロノロ運転を注意した男性に腹を立て、クルマから引きずり下ろして暴行し、その後に自分のクルマではねて重傷を負わせたとして、傷害容疑ですでに逮捕・起訴していた26歳の男を殺人未遂容疑で再逮捕したことを明らかにした。

この事件は今年6月に起きている。京都府警・松原署の調べによると、6月15日の午後11時20分ごろ、京都市中京区の西木屋町通付近の市道でノロノロ運転を続けていたクルマに対し、後続のクルマを運転していた29歳の男性が「はよう行かんかいっ!」と窓を開けて怒鳴りつけたところ、前方のクルマは一旦路肩に寄って進路を譲り渡した。

だが、進路を譲り渡したかに見えた直後からこのクルマが男性のクルマを猛追。その後の10分間に渡ってクルマを追いまわし、東山区川端通3条下ル付近の路上で男性のクルマに追いつくと、後続車から降りてきた男は男性をクルマから引きずりおろした上で、殴る蹴るの暴行を数分間に渡って続けた。

男性は暴行を受けた直後から路上に倒れこむ形となったが、男は自分のクルマでこの男性をはねて逃走した。男性は肩の骨を折る全治3カ月の重傷を負っている。

警察では交通トラブルを発端とした傷害とひき逃げの容疑で男の行方を追っていたが、2日後に松原署へ出頭。松原署は仲裁に入ろうとした男性の友人を殴った傷害の容疑で男を逮捕し、取り調べを進めてきた。

その結果、男が自分のクルマで男性をはねた際にはヘッドライトを使用しておらず、無灯火の状態だった可能性が高いこと。男性をはねたときの速度も30km/hをオーバーしていた疑いがあることから、単なる威嚇ではなく未必の殺意があったと判断。6日までに男を殺人未遂容疑で再逮捕した。

男は「ひき逃げしたことは認めるが、殺す気は無かった」と供述しているという。

《石田真一》

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