徳島県警は5日、他のグループへ対する示威行為を行う目的で徳島市内で暴走を行っていた阿南市を活動拠点とする暴走族グループのメンバー4人を道路交通法違反(共同危険行為、無免許運転、信号無視など)の容疑で逮捕したことを明らかにした。
パトカーの追跡は最小限だったが、他の捜査車両が交差点でビデオ撮影していることに気がつかず、そのまま暴走行為を続けていたという。
徳島県警・交通指導課、同。徳島東署によると、今回逮捕されたのは阿南市を拠点に活動している暴走族グループのリーダーを自称する20歳の男と、幹部を自称する少年の合計4人。
調べによるとこの4人を含む10人は今年7月8日の未明、徳島市を拠点とする他の暴走族に対しての示威行動を行う目的で徳島市を訪れ、同市内の国道55号線などで蛇行運転や対向車線侵入、信号無視などを繰り返した。このために警察が確認しているだけで少なくとも3台に急ブレーキを扱わせるなど、道路通行上の危険を生じさせた疑いが持
たれている。
グループはおよそ30分間に渡って暴走行為を行ったが、警察では追跡するパトカーを最小限に抑え、主要交差点に配置した覆面パトカーなどから暴走の様子をビデオで撮影した。
逃走を図ったバイクが事故を他者を巻き込む重大事故を起こすことを警戒した措置だが、メンバーはパトカーが追尾してこないことに安心しきったのか様々な違反行為を繰り返した。
ビデオによる暴走族の撮影は、違反の様子が映像で残され、後の容疑者特定に効果を発するとして、四国管区警察局では香川県警が積極導入しているが、徳島県警で本格導入しているのは徳島市内を管轄に持つ署に限られている。今回摘発されたグループは阿南市を拠点としていたためにこうした事情を知らなかったようだ。