被害者を900mひきずって、さらに逃走---動機は「怖かった」

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24日未明、北海道札幌市厚別区内の市道で、18歳の少年が運転する原付バイクに後方から走ってきた乗用車が追突した。

乗用車はバイクを運転していた少年をクルマの前部に巻き込んだまま900m走行し、その後逃走している。少年は骨盤を折る重傷を負った。警察では北広島市に住む20歳の男を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で緊急逮捕している。

北海道警・厚別署の調べによると、事件が起きたのは24日の午前2時10分ごろだという。札幌市厚別区厚別中央2条2丁目付近の市道を走っていた18歳の少年が運転するバイクが、後方から走ってきた乗用車に追突された。

少年は路上に転倒したが、バイクはこの少年の体を車体の全部に巻き込む形で約900mを走行。少年を振り落とした後にそのまま現場から走り去った。少年は骨盤などを骨折しており、意識ははっきりしているものの全治3カ月程度の重体となっている。

現場には少年のバイクに追突したとみられる乗用車のナンバープレートが落ちており、警察ではひき逃げ容疑者を北広島市に住む20歳の男と断定。この男の自宅付近に前部が破損したクルマがあるのも確認。すでに就寝していた男に任意出頭を求めた。

男は酒に酔っており、警察の調べ対しては「何も覚えていない」と供述していた。しかし、時間が経過するにつれて「何かにぶつかった気がする」、「バイクにぶつかったような気がする」、「転倒したバイクを巻き込んだと思った。何かを引きずる音が怖かった」、「飲酒運転が発覚するのを恐れて逃げた」などと供述内容を次々に変えていった。

警察ではこの男が飲酒運転の発覚を恐れて逃走したことは確実とみて、同日早朝までに業務上過失傷害と道交法違反で緊急逮捕している。

目撃者の話によると、男は少年を巻き込んだ後も40km/h以上のスピードで走っていたとみられることから、危険運転致傷容疑への切り替えも含めて捜査を続けていくとしている。

《石田真一》

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