成長市場で陣取り合戦---加速する中国のマルチ提携

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中国の自動車メーカーと、日本勢を中心とする外国メーカーの新たな合弁交渉が活発化している。中国は21世紀最大の成長市場となるのが確実であり、複数の生産拠点確保への布石を打ちたい日本メーカーと、商品力、生産技術ともに世界で優位に立つ日本メーカーと手を組みたいという中国メーカーの思惑の一致が底流にある。

中国の大手メーカー3社はすでに、複数の外国メーカーと合弁で組んでいる。第一汽車—VW・トヨタ、上海汽車—VW・GM、東風汽車—日産・PSA——という構図だ。これは生産車種を補完すると同時に、合弁先同士を競わせるという中国側の計算もある。

中国メーカー同士の競争も活発化している。大手3社に次いで、ホンダとの合弁で第4のメーカーに成長した広州汽車がトヨタとの合弁交渉に入ったのも、大手3社を追い上げるには最良のパートナーと判断したからだ。中国での生産認可は以前に比べて緩やかになってきたが「中央・地方政府の認可が大前提」(ホンダ)であることに変わりなく、日本各社の政治力も試される。

《池原照雄》

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