交通違反ビジネスが拡大する? ---警察庁が改革案にパブリックコメント求める

警察庁は5日、違法駐車問題検討懇談会がまとめた「駐車違反取り締まり制度についての改革案」を公表した。6日からの約1カ月間、同庁Webサイトなど一般閲覧も可能な状態として、パブリックコメントを求めるという。

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警察庁は5日、違法駐車問題検討懇談会がまとめた「駐車違反取り締まり制度についての改革案」を公表した。6日からの約1カ月間、同庁Webサイトなど一般閲覧も可能な状態として、パブリックコメントを求めるという。

これは同庁・交通局長の私的諮問機関である違法駐車問題検討懇談会が検討を重ねてきたもの。今回の改革案では、これまで運転者のみに限定していた駐車違反の罰則対象をクルマの所有者に拡大するということを柱にしている。

駐車違反の常習者の中には、勤務中に会社のクルマで違反を繰り返すというタイプが多いが、駐車違反の罰金は違法駐車を実際に行なった運転者個人に課せられるため、クルマを所有している会社が「当日、誰が運転していたのかわかりません」と回答すれば、結果として摘発不能となるケースが多々あった。

このような手段で警察への出頭逃れを繰り返す違反者は多く、正規に反則金を納める違反者からは「不公平だ」という声も上がっていた。

改革案ではクルマの所有者(使用者)も罰則対象と含めることで、社有車の場合にはその会社が罰金を払えるようにするという方針を打ち出している。運転者に違反の責任を負わせるのは難しくなるが、違反の反則金だけは確実に徴収できるわけだ。

また、これと合わせて現場の警察官の人員不足を理由に、路上駐車など軽微な違反の摘発や所有者の確認作業を警察から切り離し、民間の会社にこうした業務を委託するという制度も検討されている。

一般的にはあまりメリットがないと思われる民間会社への委託だが、警察庁では以前から軽微な交通違反を非犯罪化し、違反者には制裁金という名目で金を払わせるという制度(行政制裁金制度)の成立を検討している。

交通違反を犯罪行為としてみなすうちは民間企業への業務委託は難しいとされてきたが、どうも今回の改革案では「駐車違反は犯罪ではない」という前提で話が進んでいるようだ。

警察庁では6日から7月3日までの間、同庁Webサイトでこの改革案についてのパブリックコメントを求めることにしている。
《石田真一》

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