「周囲と比べて自分は交通ルールを守っており自転車の安全運転ができている」かの設問に対して「強くそう思う」と「そう思う」の回答の合計は83.1%であった……。
MS&ADインシュアランス グループのMS&ADインターリスク総研は、全国の1000人を対象に「自転車運転に関するアンケート調査」を実施し、2025年8月に結果を公表した。
自転車利用者の多くが「自分は安全運転をしている」と認識する一方で、ながらスマホやヘルメット非着用など、実際の運転行動との間にギャップがあることがわかった。自転車の安全利用に向け、今後は罰則・制度の周知とともに、生活習慣としての安全意識の醸成が求められる。
●調査の目的・背景
自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、免許不要の気軽な交通手段として広く普及している。国内の自転車保有台数は約5200万台に達し、生活に欠かせない移動手段となっている。
いっぽうで、警察庁によると2024年の自転車関連事故は6万7531件にのぼり、交通事故全体の23.2%を占めた。2016年の18.2%から増加傾向にあり、自転車側に交通違反があった事故も70.7%に達している。こうした背景を踏まえ、同総研は利用者の意識と実態を明らかにするため調査を実施した。