飲酒運転のクルマが電車の鉄橋に---誤進入の危険性は以前から

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福井県福井市で酒気帯び運転のクルマが道路橋と並行している福井鉄道の仮設橋に誤って進入し、溝に挟まって立ち往生するという事故が起きた。ドライバーにケガは無かったが、クルマは右側に30度ほど傾いた状態で止まっており、川に落ちる危険もあったという。

福井県警・福井署の調べによると、事故が起きたのは28日の午後11時40分ごろだったという。福井市中央2丁目付近の幸橋(さいわいばし)で、通行中のRV車が道路橋と並行している福井鉄道の仮設橋に誤って進入。30メートルほど走ったところで脱輪し、立ち往生するという事故が起きた。

クルマを運転していた56歳の男性にケガは無かったが、クルマは下を流れる足羽川に向かって30度ほどの角度で倒れ掛かっており、スピードが出ていた場合には転落する危険性もあったという。

ドライバーはすぐに救出されたが、呼気から酒気帯び相当量のアルコールを検出。道路交通法違反(酒気帯び運転)で検挙されている。警察では飲酒運転のために自分が進むべきコースを見誤り、鉄道の仮設橋に進入してしまったものとみている。

現場となった幸橋は、以前は道路と鉄道の併用橋だったが、現在は架け替え工事が行われており、道路橋と鉄道橋が分かれた状態になっている。

誤進入を起こしたクルマは福井市中心部から南に向かって走行していたが、橋の手前で道路の幅が狭くなっているということを見落とし、そのまま左側に架かる鉄道橋に進入してしまったらしい。橋には「進入禁止」という札が数枚立てられているが、これも見落としてしまったようだ。

警察に対しては「進路を誤認しやすい構造には問題がある」、「視界が悪くなる夜間はわかりにくく危険だ」など、構造の改善を求める声が地元住民から出されており、誤進入の危険性があることは以前から把握していたという。

ただし、道路管理者である県は「橋の架け替えが終了すればトラブルはなくなる」として、具体的な対策を取る予定を立てていない。

《石田真一》

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