渋滞解消のために、2月17日にロンドン中心部で始まったロードプライシング「渋滞料金」(congestion charge)。地元の方の声を聞いた。
会社員のフレッド・スーソーさんは「渋滞料金には反対。1日1000円は高すぎる。ただでさえロンドンは物価が高い上に、代替手段になるべき地下鉄運賃も安くない。渋滞料金が始まってからは地下鉄は大混雑してるよ。渋滞料金といった思い切った政策を実行するにはしっかりとした社会整備が必要じゃないかな」と話す。
ロンドンの物価水準はヨーロッパの中でも最も高いとされ、地下鉄初乗り運賃は1.6ポンド(約320円)。これは東京の営団地下鉄の160円と比べると倍。その上ロンドン地下鉄の中央線が昨年から運休しており、ロンドン市内の交通と渋滞料金の管理を行なうロンドン市交通局にとって少々タイミングが悪く、反対者のかっこうの批判の的となっている。
ではロンドンの名物で、渋滞料金導入で自家用車を使わなくなることによる恩恵を受けそうなロンドンタクシーの運転手の意見はどうだろうか。ホーン・キャップさんは、「客の入りはそんなに変わらないよ。むしろ、渋滞抑制のために徴収されたお金が政府のものになるのは納得いかない。また交通量が減るのは良いことだが、ロンドンを訪れる旅行者にとっては面倒な制度じゃないかな。総合的には決して良い制度とは言えないなぁ」と漏らす。
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