今回の社会実験で位置情報をフォローしている新宿、渋谷、池袋、町田にある駐車場の数は700カ所あまり。このうち200カ所については満空情報を提供できるようになっている。
公的機関や民間のコインパーキング会社からの満空情報は、東京都駐車場公社が運営する情報システム「Sパーク」のサーバーに集約される。Sパークのサーバー内には都内にある3200カ所の駐車場が詳細な位置情報(入口位置を含める形)が収められており、今回の実験では対象地区の700カ所が各自動車メーカーの情報サービスに向けても提供される。うち200カ所が満空情報付きとなる。満空の判断は駐車場ごとによって異なるが、スペースの95%が埋まった段階で「満車」と返されるケースが多いという。情報更新時間も駐車場ごとに異なるが、完全なリアルタイムではなく、こちらも5分前あたりの情報となるようだ。
トヨタ『モネ@ナビ』、ホンダ『インターナビ・プレミアムクラブ』、日産『カーウイングス』など、自動車メーカーが提供するカーナビ情報サービスに登録するユーザーは、目的地を登録後、それぞれの手段で情報サービスにアクセスし、駐車場情報を獲得することになる。情報取得後、最終目的地を駐車場に設定すれば、あとは駐車場までナビが誘導してくれる。案内対象となる駐車場は、事前に登録したユーザーの嗜好に合ったもので、おおむね5カ所がリストアップされる。
ユーザーの嗜好とは、クルマのサイズ、支払うことを許容できる料金、機械式あるいは自走式か、目的地までの距離(クルマと置いた後、歩く距離)など。それぞれに優先順位をユーザー自身が付けることもでき、膨大なリストの中から好みに近いもの(完全に合致することは稀だろう)を拾い出し、それを基に誘導が行われる。