踏切待ちでも油断は禁物!? 電車の部品がクルマに向かって飛んでくる

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JR九州は10日、今月8日に熊本県荒尾市内のJR鹿児島本線を走行中の電車から部品が落下し、踏切待ちをしていた乗用車のボンネットを直撃し、一部を陥没させる損傷を出していたことを明らかにした。クルマの運転手などにケガは無かったという。

JR九州によると、事故が起きたのは今月8日の午後6時56分ごろだという。熊本県荒尾市の鹿児島本線・荒尾〜大牟田間を走行中の普通電車から、速度を検出するための部品(速度計発電機)が脱落。踏切待ちをしていたクルマのボンネットを直撃した。脱落した部品は鉄製(直径18cm、厚さ12cm、重さ約12kg)で、ボンネットの上でバウンドし、路上に落ちた。クルマの運転手にケガは無かったが、運転手は前方で突如発生した大きな異音に気づき、路上に落ちていた部品を回収。その後、近くの荒尾駅に「電車から飛んできてクルマに当たった」と届けた。

この部品を落とした電車は6両編成で、脱落したものと同じ部品は運転席のある1、3、4、6両目に取り付けられていた。しかし、脱落した部品は4両目のもので、当時はこの運転席を使用していなかったために電車の運転士も異常に気がつかず、そのまま通常の運行ダイヤで走らせていたという。

脱落した部品は1月21日に行われた車両検査の際に取り外されているが、再び取り付けた際にボルトの締め付けが不完全だったため、走行中の振動でボルトがさらに緩み、そのうちに耐え切れなくなって落下したらしい。同様の落下事故は昨年11月にも発生しており、事故の再発防止対策を進めている最中だった。

《石田真一》

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