三菱など3社、エアバッグ布の端材を再利用

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三菱など3社、エアバッグ布の端材を再利用
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三菱自動車工業とフタバ産業、東洋紡績の3社は14日、世界で初めて、エアバッグ用の布の端材を再利用したキャニスターケースを共同開発した、と発表した。三菱は今年7月から量産車への採用を開始する。

エアバッグを製造する際、大量の布の切れ端が発生しているものの、リサイクルが困難なため、従来は産業廃棄物として取り扱われてきたという。このため3社は、新たに同端材のリサイクル技術を開発し再利用の道を拓いた。

新開発した技術は、エアバッグ用布を構成するPA(ポリアミド)樹脂とPE(ポリエチレン)樹脂とを溶融混合する技術。従来技術ではPEが異物となり、うまく混合することができなかった。今回「ポリマーアロイ」という技術の開発により、これを可能にした。さらに、射出成型性を改善するための添加剤を加えることで、キャニスターのような樹脂の射出成型品の材料として再利用することが可能になった。

キャニスターは、燃料タンクから発生するガソリン蒸気を外部に漏らさないよう吸着する装置。キャニスター1個につき、エアバッグ5個分の端材を使用するため、廃棄物の大幅な削減につながるという。またリサイクル材は従来材にくらべコスト低減が可能なほか、強度も増すという。

《編集部》

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