書類上では正当な請求も……用意周到な保険金詐欺グループ

自動車 社会 社会

北海道警は9日、通院回数を水増しした虚偽の診断書を作成し、交通事故を装って保険会社から現金を騙し取ろうとした暴力団員に協力したとして66歳の柔道整復師を詐欺未遂容疑で逮捕したことを明らかにした。事故を装い、保険会社に請求を行った22歳の男ら3人も詐欺容疑で逮捕されている。

北海道警・札幌北署の調べによると、主犯格の暴力団員(現在逃走中で指名手配)と今回逮捕された3人の男は共謀し、今年6月17日未明に札幌市北区の道道でクルマ同士の接触事故を故意に起こし、負傷していないにも関わらず「ケガを負った」と主張。知り合いの柔道整復師に治療回数の水増しを依頼。本来は5回程度しか通院していないにも関わらず、これを32回まで水増し。この整復師も治療費の名目で21万円を保険会社に請求していた。

保険会社からは男に対して車両保険などから90万円が支払われていたが、柔道整復師からの請求に疑問を感じて裏づけ調査を開始。不正請求が明らかになった。

今回の事件では事故被害者のケガの程度を判断する医療関係者、そして事故車の被害金額を算定する修理業者も犯行グループに含まれていた。今回の一件では過大な請求が行われていたわけだが、書類上は問題がなかったともいえる。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース