足取りを追え!! ---偽造免許証を高品質・短時間で作るグループ

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埼玉県警は2日、偽造した免許証を身分証明として、盗んだ預金通帳から現金を引き出していた有印私文書偽造、同行使、詐欺の各容疑で日本人の男女6人と、中国籍の男2人を逮捕していたことを明らかにした。免許証の偽造に関わった人物が今回の逮捕者に含まれていないことから、警察では逮捕した8人を厳しく追及し、事件の全容解明を目指す。

埼玉県警の特別捜査本部の調べによると、この事件は複数のグループが絡んでいるとみられる。中国人で構成される窃盗団がピッキングなどの手段を使って民家に侵入、預金通帳や印鑑などを持ち出す。持ち出した通帳の名義を基に、日本人協力者の顔写真を貼った偽造免許証を作成。銀行の窓口で本人確認用の身分証明書としてその偽造免許証を使い、正々堂々と現金を引き出していたとようだという。被害は埼玉県を含む1都9県で200件程度発生しており、被害総額も3億円超となる。

これまでに窃盗の実行犯とみられる男を逮捕して取り調べを進めているが、それぞれのグループが厳密に役割を分担しており、自分の関与した部分しかわからないようになっているなど、非常に組織的で大掛かりな犯罪らしい、ということしかわかっていない。

日本人は銀行に行って現金を引き出すだけが役割だったとみられているが、どの銀行でも提示された免許証が偽造されたものだと気づいておらず、盗んで数時間以内に通帳名義人の免許証を作り出すなど、この部分でも非常に精密な手法で偽造するグループが存在するものとみられている。

県警では逮捕した8人を厳しく追及。盗んだ現金がどのようにして分配され、どのような経路で流出したかなどを調べ、関与した組織の摘発を急ぐ方針。

《石田真一》

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