19日、社団法人日本インダストリアルデザイナー協会=JIDAが主催して、「新世紀デザイン革命---美しく豊かな国への挑戦」をテーマにフォーラムが開催された。基調講演を日産のカルロス・ゴーン社長が行ない、その後で活発な質疑応答が交わされた。
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参加者:日産に新設された「感性品質管理部」について教えてほしい。
ゴーン:今まで日産をはじめメーカー側の人間は「品質イコール信頼性」だと信じてきた。しかし消費者は信頼性の高いことを必ずしも品質が高いとは思っていない。信頼性は品質の一部でしかないのだ。
消費者にとって品質とは何かを自問自答する必要がある。クルマのドアを開けたときに質感があるか、部品を触ったときに質感があるか……。商品以外にも販売店店員の対応といったサービスも「品質」として重要だ。
そこで感性品質管理部を新設した。商品はチーフエンジニアのみが考えるのではなく、品質の専門家もまじえて各部門が同等の努力で、品質が商品に打ち出されるようにする必要がある。