12日未明、東京都世田谷区内の国道246号線の歩道に、顔から血を流した老人が倒れているのを通行人が発見し、病院に収容されたが10時間後に死亡するという事件が起きた。警察では目撃者の証言から24歳の男を傷害致死容疑で逮捕している。
警察の調べによると、事件が起きたのは12日の午前0時20分ごろで、国道246号線に面した駐車場付近の歩道上で、若い男と年配の男性が激しく言い争っているのを通行人が目撃した。若い男は相手の男性を車道側に強く突き飛ばして転倒させると、そのまま自分のクルマに乗り込んで現場から逃走した。倒れた男性は顔などから血を流していたままぐったりとしており、「大丈夫ですか?」という呼びかけにも応じないため、この目撃者が119番通報を行い、同時に警察にも届けて出た。倒れていた男性は救急車で病院に搬送されたが、意識が戻らぬまま10時間後に死亡している。
警察ではナンバープレートの目撃証言などから、西東京市に住む24歳会社員の犯行と断定し、同日午後に傷害致死容疑で逮捕した。
被害者は現場の近所に住む73歳の老人で、警察の取調べによると24歳の男が自分のクルマを駐車場から出そうとしたところ、歩道を歩いてきたこの老人と接触しそうになった。このため男が「危ないだろ」と怒鳴ると、相手の老人がボンネットを強く叩くなどしたため、車外に出て口論になったという。老人がなおもボンネットを叩く素振りを見せたため、突き飛ばしたところ歩道で頭を打ち、そのまま動かなくなったので「怖くなって逃げた」と供述している。