ブレーキ摩擦材の大手、曙ブレーキ工業は23日、北米ダイムラークライスラーからディスクブレーキを受注し生産を開始したと発表した。ダイムラーは『ジープ グランドチェロキー』用に同ディスクブレーキを採用する。
同社はこれまでダイムラークライスラーには一次部品メーカーを経由して限られた量の部品納入実績しかなった。今回は新車組み付け用に年間66万個、補修用に同22万個という大量受注となり、ダイムラーと初めて直接の取引関係を結んだ。
ダイムラークライスラーはブレーキをかけた際に不快な振動が伝わるジャダー現象の改善に力を入れており、曙製のブレーキがこの要求を満たした。通常、こうした部品発注先の切り替えはモデルチェンジの際に行われる。今回のようにモデル途中で切り替えは異例という。
同社は北米生産拠点でディスクパッドを年間193万個、ディスクブレーキを同24万個生産している。今回の受注獲得によりブレーキ摩擦材の世界シェア目標である30%の達成に弾みをつける。