韓国の公共交通機関の運賃が非常に安いということは前述しているが、韓国の都市間交通で一番利用者が多く、庶民の足となって活躍しているのは高速バスだ。1日の運行本数が非常に多くて便利だし、運賃もリーズナブルだ。
大都市なら高速バス専用ターミナルは必ずあり、タクシーに乗っても「ハイウェイバスターミナル」と言えば確実に連れて行ってくれる。利用率が高いソウルの高速バスターミナルなどは地下鉄の駅と直結しており、駅名自体も「高速ターミナル(コッソクトゥミノル)」とわかりやすい。そしてその規模も広大だ。
ワールドカップ開催競技場のうち、大田(デジョン)はソウルから、光州(クワンジュ)、全州(チョンジュ)に関してはソウルとプサンの両都市から高速バスでアクセスすることになる。というより、プサンから光州と全州にアクセスする手段は事実上この方法しかない。鉄道路線もあるのだが、事実上は貨物線と化しており、旅客列車は非常に少なく不便だ。
高速バスの利用方法も非常に簡単だ。各都市にある高速バスターミナルに出向き、そこで自分が行きたい場所のカウンターを見つけ、お金を出してチケットを買うだけでいい。ほとんどの場合、空席がある一番早い便のチケットを発見してくれる。乗り場は方面別に設定されているが、発券カウンターでゲートナンバーを聞いた方が確実である。
一般高速バスなら横4列で44人乗り、料金がちょっぴり高い優等高速バスなら横3列のシート配置で33人乗りとなる。日本の高速バスと違い、車内にトイレが用意されないため、およそ1時間ごとにサービスエリアに立ち寄り、10分程度の休憩を取る。バスから離れる際には、自分が乗っているバスのナンバーを必ず確認しておこう。各路線からのバスが一気に集まると同じバスがあちこちに止まることとなり、戻れなくなる可能性も。出発前に運転手が人数チェックを行うため、取り残される心配はまず無いが、一応は注意しておきたい。
バスで行った方が便利な各競技場は次のとおり。
●大田(デジョン)・ワールドカップ競技場
ソウル高速ターミナル/プサン高速ターミナル−[高速バス]−デジョン高速ターミナル−[一般バス/102番]−競技場。
●光州(クワンジュ)・ワールドカップ競技場
ソウル高速ターミナル/プサン高速ターミナル−[高速バス]−クワンチョンターミナル−[一般バス/36番]−競技場。
●全州(チョンジュ)・ワールドカップ競技場
ソウル高速ターミナル/プサン高速ターミナル−[高速バス]−クワンチョンターミナル−[一般バス/225番]−競技場。
※各項共通
ソウル駅=426番−[4号線/青]−忠武路(チュンムロ=423番/331番)−[3号線/オレンジ]−高速ターミナル(コッソクトミナル=339番)
プサン駅−[地下鉄]−東莱(トンネェ)−[徒歩]−高速バスターミナル