ホンダの子会社ホンダエンジニアリングは、従来の太陽電池に対して低コストな非シリコン系加工物を主要材料とする次世代型の薄膜太陽電池と量産化技術を独自開発したと発表した。
シリコン系太陽電池は、製造段階でのエネルギー消費量が高いため、必ずしも環境に優しいとは言えない。さらに、発生電力に対する製造コストも高く、太陽電池普及には、低コスト化が不可欠だ。
今回、開発した非シリコン系原料を利用した次世代薄膜太陽電池は、素材に非シリコン系の銅ーインジウムーガリウムーセレン化合物薄膜を使用することで製造時の消費エネルギーを従来の数分の1に抑えた。また、薄膜電池として最高レベルの光電変換率を達成、単位電力当たりのコストを一般家庭用電力料金以下にした。
同社では、この新型太陽電池の実用化の第1ステップとして2002年春から、ホンダの細江船外機工場に太陽電池を設置するほか、今後の国内外のホンダの生産拠点に導入、大口需要者向けの外販も行う。