フォードは内燃機関+電気ハイブリッド自動車テクノロジーと、さらに燃料電池テクノロジーとを融合した、ゼロエミッションの『フォーカスFCV』をニューヨークショーでデビューさせた。
「2004年からの製造を予定している」と、フォードグループ内で低公害車の開発・マーケティングを担当するTH!NKグループのエグゼクティブディレクター、ジョン・ウォレスは語る。
フォーカスFCVは、高圧貯蔵タンクから水素を供給して燃料電池(バラード製)で発電、電気モーターによって駆動するのが基本。出力は85kW=117hp、ベースとなった標準型セダンは110HPだ。さらに300ボルトバッテリー(三洋製)を搭載するが、ここから供給される電気は単独で車両の駆動に用いられることは無く、おもに発進時の補助デバイスとして使われる。
いわゆる現在の内燃機関+電気によるマイルド・ハイブリッドの内燃機関側を、燃料電池駆動に置き換えたかたち。フォーカスFCV自体、従来タイプの電池と燃料電池との2種類の電源を持つハイブリッド電気自動車といえる。
フォードによるとフォーカスFCVは4人乗り、航続250−320km、加速は「従来型セダンと同様の俊敏な発進加速」、最高速度は約128km/h。