広報資料によると、『ラパン』の発売でスズキの軽自動車は8種類のバリエーションが揃った。それらを整理してみると、以下のようになる。
■アルト=ベーシックセダン
■ワゴンR=貨客両用のワゴン
■Kei=新タイプの軽
■MRワゴン=大人4人がくつろげる上質ワゴン
■ラパン=若者(とくに女性)向けの自動車離れしたセダン
■ジムニー=本格クロスカントリー
■エブリィ=ワンボックスのワゴン/バン
■キャリィ=トラック
『ワゴンR』と『MRワゴン』が販売上の主力車種で、目標月販台数はそれぞれ2万台と1万台。スズキでは、実際の販売台数を合計で2万5000台と予測しており「ワゴンRとは趣向が違うMRワゴンを効率的に投入したことで、5000台の台数アップを果たせる」と自信をみせる。
これら主力の2台に比べれば、今回の『ラパン』はニッチ向けの商品だ。目標月販台数は5000台と少ない。スズキの軽自動車の商品コンセプトとして新しいのが全高で、1505mm(2WD )と立体駐車場に入るいわゆる「セミトール」サイズとしてきた。しかし主力2車種がセミトールでないことから、軽自動車の販売に全高は関係なさそうだ。立体駐車場は、大都市圏だけの特別な駐車形態なのだろう。
これだけバリエーションが増えると、やはり期待せざるを得ないがスポーツカーだ。昨年の東京モーターショーでは、オートバイのエンジンを搭載した『GSX-R/4』を出品していた。しかし、いまにして思えばGSX-R/4の隣に並んでいたのがラパンだった。あの時点では、あまりに商品性の薄いデザインのために、個人的には市販されるかどうか考えもしなかったのだが……。
東京ショーの『GSX-R/4』か、それとも東京オートサロン2002の『隼プロトタイプ』か、いつデビューしてもおかしくない!?