オートアスキーでは12日に『次のテロは未然に防げ!! 米運輸省がGPSテロ対策を検討』という記事を掲載しているが、その後の取材でこれが同時多発テロが発生した前日の10日にアメリカ運輸省から発令されていたことが明らかになった。
10日付けで発表されたリリースには、電波を用いているGPSが妨害に弱いこと、つまりシステムとして脆弱であることを認めた上で、国防総省と連携して、GPSの更なる信頼度アップと、妨害された場合にGPSをバックアップするシステムの開発を急ぐとしている。
具体的には、航空や海上輸送で経路誘導に使用されているGPSが信号をロストすることのないようにするための予備システム開発や、GPSに周波数を三系統化して、精度のアップとシステムとしてのフェールセーフ化を図るという。
GPSはカーナビゲーションに使用されているので日本でも馴染み深いものだが、衛星自体はアメリカ国防総省が管理している軍事システムのひとつだ。実際、最近の誘導ミサイルなどはGPSの電波を用いて目標まで正確に導くという方式が使われている。
衛星自体は宇宙空間にあるため、テロの標的にはならないかもしれないが、電波が受信できなくなる可能性が指摘されたというのは、時期的にはちょっとマズかった?