燃焼添加剤、MTBE禁止でジレンマ

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アメリカ、カリフォルニア州では地下水汚染の原因になる、とされているガソリンの燃焼添加剤、MTBEを禁止する方向。MTBEは水に溶けやすく、自然の状態では形態が変わらないことから湖などへの流入が懸念されている。

しかしMTBEに代わりして現在考えられているのはエタノールなどの農作物からとれる添加剤なのだが、これがガソリンコストを引き上げることになる。エタノールの原料となるトウモロコシは中西部が産地で、中西部の州ではエタノール添加のガソリンが主流だが、これをカリフォルニアまで運ぶ輸送費などがガソリン価格に上乗せされる。

農業ロビイストらは「環境に影響のあるMTBEより安全な国産のエタノールを」と訴えているが、ただでさえ電力危機でガソリン価格の高騰が続くカリフォルニアにとっては厳しい選択。

MTBEは排ガス浄化のための添加剤だが、サービスステーションのガソリンタンクからもれたガソリンに含まれるMTBEが、地下水を汚染することが問題視されている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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