二転三転した後、先週金曜日にジャガー入りが発表されたエイドリアン・ニューウィー。優勝請負人とまで称されるデザイナーの移籍だけに、発表当日までマクラーレン側が、契約延長したと主張するなど異例の展開を見せた。結局は残留で、マクラーレン側が混乱があったと謝罪したものの、ジャガー側は納得していない様子で法的手段も辞さないとしている。ジャガー代表のボビー・レイホールは次のように主張している。
「エイドリアンとマクラーレンは双方が協定を破ったんだ。私たちはイギリスの裁判システムを通して解決方法を模索することになるだろう。これは言葉の解釈という問題ではない。私は6カ月間に渡ってエイドリアンを説得してきた。これは契約違反だから、自分たちの権利を守るために断固戦うつもりだ」
「エイドリアンはジャガーとの契約内容に満足していたはずだ(噂では3年契約で1350万ポンド、約27億円)。なのに彼は心変わりをしてしまった。もちろん私は直接彼と話をしたが、もう恐らく決心を変えることはないだろう。だが、そうなったとしても、なお、私たちは彼を必要としている事実に変わりはない」
彼がデザインしたマシンは必ずタイトルをとる、とまで言われる天才デザイナー、エイドリアン・ニューウィー。このゴタゴタの真相は、本人の口から明らかにされるしか究明の道はなさそうだ。