先週発表された新型『イプサム』はエンジン、ボディ共にかなり大きくなったのに対して、新型『スパシオ』は先代からのサイズの拡大を最小限に抑えてデビューした。商品企画部、国田宏昭部長によると、スパシオはミニバンではなく、あくまでもカローラのバリエーションのひとつだからなのだという。
“ママの小部屋”という先代を発展させたコンセプトは視界の良さなどで取り回しの良さなどにも現れている。だがシートレイアウトは、先代の「運転席のお母さんから子供の距離が近い2列目シートはそれほど評判は良くなかった」「先代も最後は5シーターモデルが一番売れていた」ということで、2+3シートをしっかり作り、いざというときは3列目もあるという今回のレイアウトになったらしい。
新型スパシオはフル3列シートのホンダ『ストリーム』に比べて全長で300mm以上も短い。サイズ的にもシートレイアウト的にもマツダ『プレマシー』の方が近いだろう。しかし3列目シートの割り切りはスパシオのほうが割り切った作りだ。国田部長も「ストリームのライバルと言いいますが、ウチは4年前から開発を進めてましたので」と、ライバルの存在はそれほど意識しなかったと語っている。