トヨタの『WiLL』ブランド第2弾となる『WiLL VS』のコンセプトは、ズバリ「クール」。第1弾の『WiLL Vi』が、「なごみ」をモチーフとしていたのとは対照的だ。ターゲットは30歳代の独身男性である。
トヨタはこのモデルを作るにあたり、30歳代の独身男性がクルマに何を求めているか調査、分析した。その結果、プライオリティの高いほうから、
1)理屈抜きにカッコイイといえるスタイリング2)クルマで遊びに行くときに友達に文句を言われない、必要十分な荷物が積めるスペースとドア数3)走りの面で、エンジン性能もさることながら、高速走行時ストレスを感じないとかワインディングを気持ちよく走れるといった高速安定性、操縦性。
という順に並んだ。
『WiLL VS』は、そうしたリサーチからクルマのコンセプトを煮詰めたクルマで、カローラのように大量に売ることはあまり考えていない。まさに個性派のパーソナルモデルといえるだろう。
気になる価格は、もっとも高価な190psエンジン搭載版でも205万円というバーゲンプライス。実用エンジンである1ZZ-FE搭載車は、オーディオのヘッドユニットが未搭載ながら、FFが175万円、4WDでも190万円とさらにお買い得。
他を圧する個性的なデザインと高い性能をもつパーソナル5ドアクーペがこの価格で手に入る。ありふれたクルマには乗りたくないと考えているユーザーにとっては、ぜひ選択肢の中に入れておきたいクルマといえるだろう。