新型『プリメーラ』はボディサイズも3ナンバー枠に拡大されるとともに、エンジンも従来の1.8リットルが廃止され、2.0リットルと新設定の2.5リットルの2本だてとなった。日産の「M/Lクラス」セダン・ラインナップの中で、プリメーラはこれからどういう位置を占めてゆくことになるのだろうか。
「エンジンをサイズアップしたのは、ひとつにはボディサイズが大きくなり、車重も増えたからです。それから、グローバルカーとして考えると、一番売れるのが2.0リットルだという、こちら側の効率の問題もありますね」と、松尾佳宏CPSは語る。
しかし、これだけのサイズと広い室内、高級感を備えてくると、同社の『スカイライン』や『ローレル』、あるいはトヨタ『マークII』なども、ライバルの射程圏に入ってくるのではなかろうか。
「たしかに、これまでそうした6気筒セダンを買われてきた方は、6気筒ならではの静かさ、滑らかさや、室内の広さで選ばれてきたと思うんです。しかし、今度の『プリメーラ』の4気筒エンジンは、バランサーシャフトの採用や遮音材の効果などで、6気筒なみの静かさと滑らかさを実現していますし、燃費も6気筒よりいい。しかも、品質の高さは、今回の開発でこだわったところのひとつです」
「そんなわけですから、プリメーラがあるなら、あえて6気筒車を選ぶ必要はないでしょうね。あとはお客様のテイストの違いだけです」と、開発のまとめ役、松尾佳宏CPSは自信のほどを口にした。