『ランエボVII』では、剛性向上と軽量化という背反する課題が達成されたという。その裏には地道な努力の積み重ねがあった。軽量化は細部に及んでいる。
まずボディにおいては、ボンネットフードとフロントフェンダーパネルがアルミ化された。ルーフパネルは薄板化され、フロントのサイドメンバーとセンターピラーのレインフォースは、厚さの違う板をマッシュルーム溶接で接合している。
またリアのブリスターフェンダーは、構造を一体化。フロントのクロスメンバーやセンターメンバーは形状の合理化や設置位置の変更を行うことで軽量化している。また、リアスポイラーからは軽量化のためにウィッカが廃止された。さらにフロントとリアのガラスも、それぞれ厚みが11%減らされているという。
軽量化は、エンジンや内装部品にも及んでいる。エンジンでは、ロッカーカバーの材質をアルミからマグネシウムに変更、カムシャフトを中空化し、吸気パイプやパワステポンプのブラケットはアルミ化され、排気管も球面継ぎ手化とストレート化が施された。また室内装備では、前席のレカロシートまで、構造を合理化して軽量化を図っているという。